私たちは、誰もがいつか必ず最期を迎えます。そして生きている限り、大切な人との別れはいつか必ず訪れます。
その日を迎えたとき、実際は悲しむ時間もないまま、次から次へと決めなければならないことがあるのです。「お葬式のこと」「供養のこと」「相続のこと」など様々な決断を迫られることになるのです。
『縁起でもない』と思って話をしなかったことで、後悔することもあるのではないでしょうか。改めてこの機会に「終活」について考えてみてはいかがでしょうか。
まずは「愛する人のことを知る」ことからはじめてみませんか。
皆さんの年齢から考えると、実際に決断を迫られるのは「親」・「配偶者」との別れが近しい人になると思います。
あなたは、自分の親のことをよく知っていると言えますか?
趣味や友人関係・健康状態やこれからやりたいと思っていること。自分たちで世帯をもち生活する核家族化の中、一緒に住んでいない「親」のことは知らないことが多いのです。
実際に葬儀の際に、「趣味は何ですか」「好きな色は何色ですか」「好きな食べ物は何ですか」とお伺いすることがあります。「親父、何が好きだったのだろう・・・」この知らないことが多すぎた事実で、大切な人の死後、苦しんでいる方々をみてきました。
『もっと話しておけばよかった』このことで後悔してほしくはないのです。
親のことを知る中で特に大切なのは「生活状態」です。毎日どういう暮しをしているかで、「食生活」「自宅の状況」「健康状態」「交友関係」も把握でき、親の老いを現実として受け止める準備ができると思います。
大切な人のことを知らない中で、今後必ず訪れる「老い・病気・死」の決断をすることはとても難しいと思います。
大切な人との時間には限りがあるのです。あと何回会って話せるのか。「話をしておいてよかった」そう思える日が必ずやってきます。