2022年7月21日木曜日

終活のすすめ24回  お気に入りの写真はありますか    ~自分らしい『遺影写真』とは~

 


  社会福祉士(エンディングソーシャルワーカー)

 終活カウンセラー 上級       川上 恵美子



   皆様は「遺影写真」に使いたい、ご自身のお気に入りの写真をお持ちでしょうか。

私がお葬式のお手伝いをさせて頂いた中で、多くの遺族の方が、良い遺影写真がないと言ってお困りになっていました。

もしもの時は突然現れます。急なことですので、免許証の写真や、大勢で写っている写真から引き伸ばして使うことも当然あります。結果、最後の印象に残る遺影写真で「もっと本当はいい表情なんだけど・・・」と後悔されているご家族をみて、遺影写真はとても大切だなと感じています。

皆様が想像する素敵な遺影写真は「笑顔」のイメージが多いのではないでしょうか。しかし正直なところ、笑顔の写真は意外と難しく、また男性は写真自体も少ない方が多いのが現状です。

私事ですが、昨年十月に実父を見送りました。私の仕事の関係もあり、両親には、毎年家族写真も兼ね、「生前写真」を撮影する機会を設けていました。

家族と一緒で和やかな中での撮影と、やはりプロのカメラマンの方のリードもあり、父本人も「こんなに笑顔の写真は初めてだ」と嬉しそうにしており、その中でも一番お気に入りの写真を自宅に飾っていました。

父が亡くなったことはとても寂しいことですが、葬儀に参列してくださった皆様が「いい笑顔だね」「お父さんらしい写真だね」と声をかけてくださり、私たち家族はもちろん、本人がお気に入りの写真で見送れたことに満足しております。

遺影写真は葬儀後も自宅に飾るものです。笑顔の写真があることで、私たち家族の心も癒され、自然と笑顔で語りかけることができています。

昔は、お葬式の準備など「縁起でもない」といわれていましたが、今年は、元気な時から始める「終活」として、自分らしい写真選びはいかがでしょうか。

「遺影写真選びのアドバイス」

1.ピントがあっている。

2.できるだけ本人が大きく写っている。

3.家族が気にいっている(もしくは生前本人が気にいっている)。手元の写真の見た目とは違い、写真は大きく引き伸ばすとぼやけてくるので、写真(絹目より光沢写真のほうがよい)に加えて、デジカメデータ(200万画素数以上)などもあればより良いと思います。

あなたの「笑顔」が自分にも家族にとっても、宝物になる写真をみつけてみてはいかがでしょうか。

写真選びをしながら「過去」「現在」「未来」の自分と向き合い、これからの人生を笑顔で過ごす為に、何が大切かを考える機会にして頂きたいと思います。