2023年9月1日金曜日

自治退岡山県本部学習会「大久野島」

8月25日、自治退岡山県本部役員交流学習会で大久野島遺跡めぐりに行きました。

大久野島では、1929年から終戦まで陸軍の毒ガス工場が設置され、毒ガスを製造していました。1932年頃からは秘密の島として、地図からも消されていたそうです。

現地では、平和学習ガイドの山内正之さんの説明を受けながら約2時間、毒ガス資料館・障害死没者慰霊碑・発電場跡等を見学しました。

慰霊碑の横には、亡くなられた毒ガス障害者の思いが刻まれた石碑がありました。碑には、宣言として次のように刻まれています。

宣        言

化学兵器は無差別かつ広範囲に人間を殺りくすることでは核兵器・生物兵器と同じであるから、ただちに廃絶されなければならない。

ここ大久野島には、かって東京第二陸軍造兵廠忠海製造所があり、国際条約で禁止された毒ガスを密かに製造していた。事情を知らされることなく働いていた行員・徴用工・学徒・勤労奉仕ほかの人々は、働いているときはもとより、仕事をやめた後も呼吸器などの毒ガス障害に悩まされ、癌の恐怖におびえた毎日を送っている。死没者はすでに千名を超えたが、その多くは毒ガス障害の解明のため身をささげ、国からの救済の道を開くべく、その礎となった人々である。

ここに毒ガスによる死没者の冥福を祈って慰霊碑を建立し、再びこのような不幸なことを繰り返さないよう広く世界に警告する。

昭和60年5月12日                 竹原市長  森川繁嘉