2023年7月27日木曜日

終活のすすめ28回 コロナ禍で改めて葬儀の意義を考える

 


社会福祉士(エンディングソーシャルワーカー)

  終活カウンセラー 上級         

          川上 恵美子


「無事に母を見送ることができました。ありがとうございます。」

今まで以上に、我々葬儀社にとっても心に響く言葉と感じました。

新型コロナウイルス拡大防止の影響を受け、ここ数カ月で私たちの日常は大きく変化しました。それは、大切な人との最期のお別れである「お葬式」にも大きな影響を及ぼしています。

3月下旬に愛媛県で葬儀に参列していた方が感染した報道により、葬儀参列への自粛が一気に広がり、今までに類をみない小規模化が岡山でも加速しました。

テレビの報道で有名人の方のご家族が「入院中の面会はもちろん、最期の対面、火葬の立ち合いも叶わず、お骨になってからの対面しかできなかった」という現状に全国民が衝撃を受けたと思います。

岡山でもコロナの感染拡大予防のため、病院や施設での面会制限により「最期に付き添ってあげられなかった」「会いたい人にあわせてあげられなかった」「ありがとうと直接言えなかった」などと後悔の声を多数聞きました。

葬儀においても参列の自粛により、ご高齢の方や県外からのご家族・御親族の参列を控えて「大切な人との最期のお別れができない」という現状が続きました。

「葬儀には、大切な方が亡くなったということを受け入れ、悲しみとの折り合いをつけていく」重要な役割があると思います。

コロナ禍の中で、大切な人をきちんと見送ることが、決して当たり前なことではないと実感されている方も多いのではないでしょうか。

ご家族としても、我々葬儀のお手伝いをさせて頂く葬儀社としても、「葬儀ができる」ことへの感謝と大切さを改めて考えさせてもらう経験となりました。

「生きている」ことへの感謝と、「生かしてくれている」大切な人への感謝を込めて毎日を笑顔で顔晴って(がんばって)いきましょう!!