吉備大賀ハス保存会を発足させた
浅野 秋夫さん(68才)
2006年(平成18年)退職
2015.6.12 庭瀬城址内堀と自宅の工房訪問
(野田雄一郎)
[野田]
二千年の時を超えて見事に開花した大賀ハス。
庭瀬は、植物学者大賀一郎博士の出身地。
庭瀬城址内堀にて浅野さんに会いました。
小舟に乗せていただき大賀ハスを目の前で見ました。
ここは、歴史を感じる場所ですね。
浅野さん、大賀ハス保存会を発足された経緯を教えてください。
[浅野]
大賀ハスを庭瀬城址内堀に植付けられたのは平成九年のことでした。
当初は淡い紅色の美しい大輪の花を咲かせていましたが、年月がたつにつれ段々と大賀ハスとは違う白色や八重の蓮が咲くようになりました。
内堀の畔に建てられた説明看板とは違う蓮になっているのが気になり、系統維持した大賀ハスに植え替えたいと思うようになりました。
それには保存会を立ち上げて活動する方法が良いのではと考え、知人にその話をしていくうちに、少しずつ賛同してくれる人が集まり、平成二十四年四月に保存会を発足することが出来ました。
[野田]
保存会を発足されて、大賀ハスの純粋種を咲かされたそうですね。
[浅野]
平成二十五年四月に、系統維持した種レンコンを和歌山大賀ハス保存会さんから分根して頂くことができ、純粋な大賀ハスの育生が始まりました。
大賀ハスの管理・育成は四月の植替えに始まり、水やり、施肥、花後の花托の摘除、枯れ葉の摘除等、年間を通して作業があります。
今までに徳島県埋蔵文化財センター、吉備地区の方、市外の方にも分根しています。
今後も興味をもって育てたい人にお分けして、育生エリアを拡げていきたいです。
大賀博士が最初に咲かせたハスの花の直径は約25㎝、花びらの数は23枚、淡紅色の花びらが大きく開いたそうです。
浅野さんは、今後も大賀ハスの名所として多くの人に知ってもらいたいと語っています。
又、大賀ハスのことを調べていくうち、大賀一郎博士がたくさんの業績を遺され、人間性も素晴らしいことが分かり、これは多くの人に知ってほしいと思い、吉備小学校で博士のことや大賀ハスのことを話したり、吉備地区最大のイベント「まちかど博」にも出展しています。
地下五m に眠っていた実を開花させた二〇〇〇年ハスの育生拡大と吉備地区出身の
博士の業績を知ってもらうため、今後もいろんな機会を利用して活動していきます。
浅野さんは、撫川うちわ保存会の会員(清山)で
毎月第一・第三土曜日の午後、吉備公民館で講座を開いています。
また、自宅の工房で撫川うちわを作っておられます。
吉備公民館は現在建て替え中のため活動場所に変更があります。
詳しくは 吉備公民館のHP:http://www.city.okayama.jp/kouminkan/kibi/index.html
【クラブ講座一覧】を御覧ください。
「のんちゃんの あの人は今」 シリーズ11 102号掲載 |