終活カウンセラー 川上 恵美子
先日、おじいちゃんのお葬式にきた子供に「あなたの家族は?」という質問をしました。
「お父さんとお母さんと妹」という答えが返ってきました。
「おじいちゃんは?」と聞くと「分からない」との事でした。
今の家族の定義は「一緒に住んでいる人」なのです。
これはとても寂しいことだと思いませんか。
「終活」とは、死後の準備をすることだけではなく、自分自身と向き合い大切な家族と
一緒にこれからの暮らしを考えることで、今をより良く生きるためのきっかけだと考えます。
「今をより良く生きる」ことの中に、歳を重ねた今だからこそ皆様が出来る
「孫活(まごかつ)」があります。
日本には様々な文化や伝統があり、昔は一つ屋根の下で暮らしながら親から子へ、
子から孫へと引継がれていくことが当然の事でした。
私自身を振り返ると、両親からは日常生活のこと、祖父母からは御先祖様の事、
歴史や伝統や文化の事を教えてもらいました。
しかし核家族化や地域社会の縁が希薄化した現代では「継承する」事は難しくなっています。
自分達が祖父母から教えられたことを、次の世代に伝えていくことは
「終活」の中で特に大切なことです。
お子様がいない方やお孫様がいない方もいらっしゃるかもしれませんが、
たとえ血の繋がりはなくても、孫の年代の子供達の事を考えてもらう事が
安心して豊かに暮らせる社会につながります。
血縁関係が無くても、その子供達がお隣のおじいちゃんやおばちゃんの事を
考えることができる様に育っていく事が、今の世の中では大切です。
皆様の貴重な経験は「過去から頂いた、そして未来の子供達へつなげるべき財産」なのです。
「孫活」で明るい豊かな暮らしを作りましょう。
次回は「Let‘s 孫活(まごかつ)」をお伝えします。